DStudy 「MERIT」 インデックス
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■ MERIT インデックスとは? 

 昨年から今年にかけて、DS用の学習ソフトが続々と発売されている。それらのソフトが、成績を上げるという目的に特化した「学習塾」という場で、生徒に活用させるメリットがあるか否かを判断する目安(基準)を設定することにした。
その目安を、文字通り《 
MERIT インデックス 》と名づけることにする。

「MERIT」インデックスの「MERIT」とは、判断基準である次の5項目の要素の頭文字をつなげたものである。

otivation    (動機付け)
ntertainment (娯楽)
elief      (救援)
mpact    (衝撃)
raining     (訓練)

■Motivation  (動機付け)
 教育学的な「動機付け」とうよりも、むしろ広い意味で、「そのソフトを活用して、やる気を起こさせることができるかとうか」ということである。
 ソフトによっては、一定のレベルに達した場合は、簡単な賞状を授与したり、次のステップに進めたりするなど、さまざまな工夫が見られる。単にそのことだけで、やる気が向上するかといえば、そう単純ではないが、DSならではの様々な工夫が、それまでは「遊ぶ道具」であっただけのDSで、勉強しようという気にさせるものも多く出てきている。
 しかし、その工夫が過度になっているものや、やや的をはずしているものなどももあり、残念ながら今ではほとんど活用しなくなったソフトもある。

 また、DStudyでは、DS本体が持つ機能である「通信対戦」(ダウンロードプレイ)に注目している。
 その点で、とても人気のあるソフトは「ご当地検定」である。「都道府県名」や「県庁所在地」を漢字で書かせたり、都道府県の「シルエット」でその場所を答えさせる(中学入試では度々出題される)など、4人まで対戦できる。ゲーム的な要素ではあるが、県名などでは、場所が表示され、解答は3択などではなく、しっかりと漢字を書かなければ正解にならない。したがって、非常に狭義ではあるが「やる気をおこさせる」という点では、次は他の人に負けたくないという意欲を持ち、勉強してくる生徒もおり、一定の学習効果を見いだしている。
 また、高校生の中には「山川出版社監修の詳説・世界史・日本史」のダウンロードプレイを活用して問題を解き合っているという話も伝わってきている。
 今後リリースされる学習ソフトには、ぜひ、ダウンロードプレイの対応を望みたい
 もっとも、これについても全く無意味と思われるダウンロードプレイを付加したソフトもあり、結果的に活用しなくなったものがあることを記しておきたい。問題を解くとオセロゲームが登場したり、ルーレットが登場したりと、本末転倒であった。
 単純に問題を解くことを目的とした通信対戦でも、十分に活用できることを、「ご当地検定」や「クイズ日本語王」・「脳トレ」が実証している。


■Entertainment
 (娯楽)
 
本来、DSは、「楽しむ」という要素が大きな魅力になっているわけだが、勉強に関しても、「楽しみながら勉強して、力が上がれば」、それはそれで全く言う事はない。「脳トレ」などは、その代表格のソフトであろう。 解いていくうちに、脳年齢がアップした!などと家族や友人どうしで報告をし合い楽しみながら大いに活用できるソフトである。
 しかし、そういうソフトは決して多くない。塾で活用し、学習効果をあげるとなると、娯楽性が過ぎるソフトは活用できない。中には、収録されている問題は、とても優れた内容だと思われるのだが、自分で学習科目や範囲を選択できずに全くの受け身になるソフト、また、キャラクターが前面に登場しすぎて、問題にたどりつくまでに、「次に進む」をただひたすら無意味に十数回もタッチしなければならないソフトなど、これらは、今では全く活用しなくなってしまったものもあるい。期待をしていただけに、失望感も多かった。

したがって、Eの要素は、皆無か、あっても極少ないという判断基準になる。
※「脳トレ」については、家庭でも十分に活用できるという視点から、DStudyとしては活用していない。


■Relief (救援)
 Repeat(反復)の「R」を該当させることもできる。要するに、イメージとしては、まさに野球のリリーフ投手。試合の終盤に登場して、勝利でしめくくる。学習に置き換えれて言えば、それまで、紙媒体の学習でなかなかマスターできなかった内容を、DSを使うことによって、多少でも楽に覚えられるようになる、マスターできるようになるという効果を、リリーフと名づけた。
 「地球のならべかた」は、その代表格である。余計な「E」の要素は排除し、ひたすら、世界各国の名前や
位置・首都名などを答えさせるソフトである。実際に、それまで紙媒体で何度か学習をしてきたが、なかなか覚えられずにいた生徒が、このソフトで代表的な各国の名前や位置関係、首都名、形を覚えることができた。中学入試でも、出題される内容だけに、短時間でかつ効果的であった。
 また、各種「英単語ソフト」も十分にリリーフとして活用できる。中でも「高校入試英単語ターゲット1800DS」や「高校受験英単語ゲットスルー1900」は、通常の参考書としても出版されているが、紙媒体ではなかなか覚えきれない単語を、DSを活用することによって、発音と書きと同時に効果的に覚えることが可能である。
 各社の「英検ソフト」も、リリーフとして多いに活用できる。特にリスニングの効果は大きく、その後の学校の定期テストや模擬試験でも効果があがっている。
 「漢検ソフト」についても、単に何級合格という総合力ではなく、分野ごとに例えば、4級・3級の「熟語の組み立て」や、各級の「書き取り」を集中的に学習するなど、リリーフ活用が期待できる。


■Impact (衝撃)
 他にも「I」の要素はInterest(興味・関心)やInteractive(対話型の)という語も該当させることもできるが、DSならではの操作性や問題設定に起因する部分での Impactを重視したい。
 具体例では、「計算DSトレーニング」の活用があげられる。小学上級学年ともなれば、かけ算・わり算は、ほぼ問題なく計算できるようになっているが、そのスピードと正確さはどうであろうか。 「計算DS」は、単に計算するだけはなく、時間内で何問正確するかに挑戦するソフトである。小5あたりでも、「1級」の「かけ算九九レベルの割り算を6分以内に105問」や、「準2段」の「余りのある割り算を13分以内に98問」をクリアするのは、かなりの集中力が必要である。(いずれも暗算)。自分の中では理解していたつもりの割り算が、すぐ出てこないことで、ある種のショックを受け、次には合格しようと試みる。計算練習は紙媒体でも十分に練習できるが、特に計算の訓練をしているわけでもない小5の生徒に、いきなり100問の問題が書いてあるペーパーを渡して5分以内で解くように指示した場面を想定し比較した際に、取り組む意欲は、格段にDSに軍配が上がるであろう。
 また「英検王DS」の、語順整序の問題は秀逸で、思考を妨げることなく、英単語をタッチペンでスライド(マウス操作で言えばドラッグ)させることで、正しい文に並びかえることができる。
 また、勉強での通信対戦は考えにくいものだが、各種ソフトのダウンロードプレイでは、他者との競争意識を高めるという点で、十分にインパクトをあたえることが可能である。(「M」の項目とも重複する。)
 他にも、生徒自身が大丈夫だろうと過信している領域で、大いに活用できる要素がある。


■Training
 (訓練)
 文字通り、成績をアップさせるトレーニングになるかどうかの判断。 
 「M」「E」「R」「I]など他の要素とも密接に関係し、純粋に「T:トレーニング効果」だけを判断するのは難しい点もあるが、ここでは、「飽きずに」長い時間継続でき、学習効果が期待できるか否かを判断の基準とする。
 「脳トレ」に代表されるソフトは、一朝一夕に効果が表れてくるものではなく、継続して訓練した結果、脳年齢がアップするなどの効果が期待されるわけである。
 しかし、長い時間をかけても、途中で飽きてしまうのであれば、その効果が表れる前に断念してしまうことになる。ある英語ソフトでは、次のステップに進むのに何度も何度も簡単な問題を解かなければ進めない。そのために途中で飽きてしまい、トレーニング効果は見込めないと判断したソフトがある。内容はとても優れており、小学生高学年にはぜひ積極的に活用させたいと考えていたのだが、残念である。
 あるいは、ある漢字練習ソフトでは、即答性はあるが、合否の判定基準が厳しく、継続した活用に至らなかったものもある。
 総合的なトレーニング効果を、短期間に判断するのは難しいが、DSを活用する重要な要素であり、今後とも、継続的にかつ慎重に判断したい。


以上の5項目の各要素を検討し、実際に塾生に活用する「MERIT」があるかどうかをを判断している。